2017-09-30(Sat)
高校野球の絆~2017バージョン~大リーガーの田中将大投手の快挙にちなんで~

(親友)「なあ、ケイスケ、心配するなって・・・大丈夫、大丈夫」
(俺 )「ああ・・・」
この大会が終われば、もう高校生活の野球生活は終わる・・・
長かったようで、あっという間だった。
ある時は、雨に濡れながら、ノックされて、泥まみれになり、泣きながら食らいついた・・
またある時は、一人がある不正をしたせいで、全員けつバットを打たれて、悔しいこともあった・・
でも、俺たちは、部活が終わると、今までのこと全て何もなかったかのように、仲が良かった・・・
そういう思いが今、走馬灯のように思い浮かんだ・・
そう言いながらも、今、俺は、こうして、マウンドに立っている・・・
内野陣が俺の周りを取り囲んでいる・・
ツーアウト満塁、3-3の同点・・
(親友)「さあ、しまっていこうぜ!」
(皆 )「おう!!」
内野陣が戻った後、親友とマウンドに二人になった。
(親友)「お前な、最後の一球ぐらい、好きな球投げろよな・」
「俺なあ、ここまで、頑張ってこれたのは、お前のお陰だと思ってんだよ、マジで・・・」
「さとし(キャッチャー)には、俺が言っといたから・」
「お前に任せた・・・」
「みんな、もうお前のことはわかっているし・・」
「陰ながら、お前の頑張りを見ていた・・・」
「雨の日も、風の日も、もくもくと投げてたっって・・」
「あの頑張り、見せつけられりゃな・・」
「あいつ、見てんだろ・・・いいとこ、みせろよ」
「じゃ!」
(俺 )「ああ・・・」
俺は、迷った・・・
ストレートにするか、カーブ、フォーク、それともチェンジアップ・・・
でも
・・・・
もうどっかに決めていた自分がいた・・・
そして、俺は渾身の一球を投げた・・・